数万冊ある英語の参考書は3つのタイプに分けられる

英語の参考書の数はどれだけある?

オンライン書店の大手Amazonで「英語」のキーワードで、和書だけで、37,708冊あるそうです。すごい数ですよね。これだけ英語の参考書が出ているんです。私も、4年前まで、1年に5冊から6冊ペースで購入していました。NHK教材だったらもっとです。しかし、ここに大きな落とし穴があります。

これだけ英語の参考書が出し続けられると言うことは、「英語の参考書のほとんどが、英語を話せる人間を生み出していない」と言うことの証明でもあります。

なぜなら、それらの英語の参考書で英語が話せるようになっている人が多いのであれば、あれほど英会話学校や英会話の教材、参考書が巷に増えないからです。つまり、効果がある方法を知って英語がマスターできる人が増えれば、購入者がいなくなる⇒英語の参考書を出す出版社は困る⇒英語の参考書を出さなくなる、と本来行くはずですよね。

英語の参考書は 3 種類に分けられる

巷にあるこれほど多くの英語の参考書を、私は3種類に分けられるのではない
か?と思っています。

1つは、受験英語用の参考書。もう1つは、英語を話せるようになった著者が、英語の断片的な知識、例えば、単語、文法、熟語などの知識を寄せ集めて、これをマスターすればあたかも話せるように書かれている参考書。そして、最後は、英語が出来るようになった人が通ってきたプロセス(手順)を具体的に書いている参考書です。

順に参考書A:受験用参考書、参考書B:知識型参考書、参考書C:プロセス型参考書と区別します。

まず、参考書A:受験用参考書についてですが、受験用参考書はまだ、英語を話せるようになるためのツールに至っていないのではないか?と思います。

皆さんが学生の頃を振り返ってください。授業の中で、ほとんどと言って良いほど、話すための英語を学ばなかったのではないでしょうか?それは、戦後の教育が翻訳中心だった為に、読み書きを徹底させる教育の名残とも言われています。つまり、英語の文書を日本語に解読するために文法や構文に重きが置かれていた、そういった教育を日本は50年以上引き継いでいたわけです。

今の中学・高校では、そうした環境の中で育った先生が学校で教えているわけですから、先生の多くが英語を話せない、と言われているのも分かる気がします。事実、私の後輩は、中学校で英語の先生をしていますが、「僕は英語を全く話せないんですよ。僕なんかが英語の先生で良いのでしょうか?」と嘆いていましたから。

また、今も、高校生の大学受験用参考書を読むと、読解問題はまだ顕在しており、難解な単語を覚えたりしなくてはいけない様子です。

このような理由で、参考書A:受験用参考書は話せる実践的な英語を身につけるのには、まだ遠いのではないかと私は考えてしまいます。

それでは、2つ目の、英語を話せるようになった著者が、英語が話せない人にこうしたら英語が話せるのではないか?と提案するような形で書かれている参考書B:知識型参考書はどうでしょうか?

私はこのタイプの参考書が非常に多いと感じます。これだけ情報があると、確かに何を学習したら良いのか分からなくなってしまうと感じます。(この根拠は後ほど明記します。)

例えば、文法を覚えるとこんなに話せる、単語はこれだけでOK、構文はこれだけ、これを覚えれば全て話せるのように書いてあるものです。

果たして、こういった参考書だけで英語が出来るようになっている人がいるのでしょうか?もしいるのであれば、教えていただきたいくらいです。

例えば、「○○だけ覚えれば、英会話は話せる」と言う参考書があったとして、確かに理論も分かるし、その言葉だけ使えば、ネイティブとは通じるでしょう。しかし、それしか知らなかったら、あのスピードの速いネイティブの英語やCNNニュースを聞き取ることが出来るのでしょうか?また、そういったネイティブと対等に会話を続けることができるのでしょうか?私はそこに疑問を覚えます。つまり、こうした参考書は小手先の技術だけで、英語の実力の伸びに限界があるのではないか?と思うのです。

実は、こういった英語の参考書の多くは、英語を話せるようになった人が、英語を身につけてきたプロセスを紹介しているのではなく、様々な英語の学習を進めてきた中で、役に立ちそうな断片的な情報だけを集めて、魅力的な商品にしているだけに過ぎないのではないかと思います。

冒頭の、テキストの説明の中で述べたように、日本語を教える立場になって考えてみると分かり易いと思います。日本語をこうしたらうまく話せるようになるのではないか?と日本語学習者に対して、参考書を書くわけです。しかし、それらは、日本語のごく一部の情報であって、すべてを網羅できる情報ではないのです。

英語であれ、日本語であれ、言葉の情報(知識)は無限にあるので、参考書は無限に作られることでしょう。でも、そうした参考書の多くは、本当の語学力はつきません。それは、語学を習得するための基礎的なトレーニングを省いているからです。

中には、運がよく、根気強い人で、様々な参考書や学習法を試して、時間がかかって英語をマスターしてきたと言う人も私は知っています。しかし、そういう人は、どの学習法を行ったからうまくいったのか、その秘訣すらはっきりと覚えていないことがあるのです。(ちょうど無意識で英語が話せるようになってしまったように。)

それでは、最後の、英語が出来るようになった人が通ってきたプロセスを書いている参考書C:プロセス型参考書はどうかと言うと、私はこれこそが、英語を学ぶための参考書としてふさわしいと思っています。それを選ぶ基準などは、後でしっかりとあなたにも身につけていただきます。これが、不思議なのですが、英語を最短で話せるようになる参考書の種類なのです。知識を詰め込むのではなく、知識を活かす事が出来るようになる手順が書いてある参考書です。
(このテキストもこの中に入ります。また、私が学んできた帰国子女の英語学習法もこの中に入ります。)

ですが、この参考書にも問題点があります。それは、著者が元々持っていたバックグラウンドが違う場合が往々にしてあるのです。例えば、戦後の日本で同時通訳者としてどうしても英語を話さなければいけなかった、とか、著者は元々外国に暮らしていた、もしくは著者は元々英文学を卒業して、など置かれていた環境が違うので共感が得られず、私には無理なのではないか?と思ってしまいます。

また、文章が多過ぎて読みたくない、と思わせるようなものも多いです。プロセスを具体的に書いてあるために、文章が長くなってしまうのですが(このテキストもそうです)、従来知識を求めてきた私達にとっては退屈になることが多いのです。英語学習の正しいプロセスを述べているこうした参考書は、どうしても、ありきたりのことが書いてあるので、知識を求めている人にとってはあまり興味がなく、売れないので、巷にもそれほど置いていないのです。


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