帰国子女がこっそり教えてくれた英語を自由に話せるようになる法則

 ここで説明することは、英語が使えるようになるかどうかが決まる部分です。小手先の技術はいくらでもあるし、このホームページの後半でもどれも役に立つ方法を書いていますが、これが出来ていなければ、どこかで行き詰ります。
つまり、英語学習の基礎となる非常に大事な部分です。

では、その内容とは?

それは、英語を聞こえてきた音で理解し、聞こえてきた音で発音する。また、聞こえてきた音を文字として起こすことが出来、文字として起こした英語を聞こえてきた音と同じように再生できる能力を身につけるプロセスです。これが非常に非常に大事です。

英語参考書でいくら勉強しても、英会話学校にいくら通っても英語が身につかない人のパターンと英語が身につく人のパターンは、毎日の学習での作業のほんの小さな違いですが、その少しの違いが 3 ヵ月後、1 年後、3 年後と後々非常に大きくなります。

帰国子女の友人は、私と年齢は一緒で、英語を学び始めた時期もほぼ一緒なのに、英語の能力に関しては英語を 10 年以上学校で勉強してきた私と雲泥の差がありました。

つまり、同じ時を過ごしているのにも関わらず英語に関しては全く実力が違かった。私はフランス人の女性に振られたときに、帰国子女の友達は英語参考書などに書かれていない、私が知らない何か秘密を持っていると直感しました。

では、帰国子女の友達が知っている英語学習法とは一体何だったのか?実は、非常に単純な英
語学習プロセスだったんです。

帰国子女とは、両親の仕事の都合などで、子供の時に海外に移住し、ある期間(大体 3 年以上)生活をしてきた人を言います。例えば、外交官の息子、娘。または、商社の息子、娘。イタリアの帰国子女は、教師として特別に派遣された人の娘だった人もいました。その他、日本語教師として派遣された人の子供もいます。

アメリカやイギリスなど英語圏で暮らしてきた帰国子女は勿論、英語を話すようになるのですが、イタリアやマレーシアに行っていた子も、アメリカンスクールと言って、授業が英語で行われるところで英語を学んでいたようで、英語を話していました。

私は、その中で、アメリカとマレーシアに行っていた友達で、TOEIC930 点、TOEFL620 点を取っていた英語がぺらぺらのBに、英語を話す秘訣を聞きました。彼は小学 5 年生の時にアメリカに渡ったそうです。その当時、彼は英語について学んだことがなかったので、英語については全く分かりませんでした。

ここからは、私と友人Bとの会話です。


:「どうしてBはそんなに英語がペラペラなの?英語の参考書が良かったから?それとも、英会話学校に行った?あっ、Bのお父さんは外交官だから、良い英語の先生が指導してくれたの?」

B
:「英語の参考書も使ったことないし、英会話学校に行ったこともないよ。それに英語の先生も雇ったことはない。それに、学校の先生もそんなによくなかったなぁ。よくクラスメートにもいじめられたし。」

:「それなら、どうしてそんなに英語がペラペラ話せるの?」

B
:「俺は逆に聞きたいんだけど、どうして 10 年も英語勉強して、おまえは英語を全く話せないわけ?」


:「・・・」

B
:「俺が英語を身につけたのは、振り返ると、アメリカに行ってしばらくしてからだったよ。まず、英語を学んだこともなければ、聞いたこともなかった。
でも、親父はアメリカの現地の学校に行かせたんだ。日本人学校って言うのもあって、日本語で学習することも出来たけど、そっちへは入れさせてもらえなかった。

大体、授業のほとんどが全く分からなかったし、クラスメートが言っていることも分からなかったよ。だから、“お前、どんな意見?”と授業中に先生に言われた時は、本当に緊張した。」


:「どんな意見?って言うのは英語で理解したわけ?」

B
:「その時は緊張してたし、言っている意味を掴むのが必死だったから。何となく分かったんだよ。そして、だんだん皆は毎日同じようなことを言っているのが、感覚的に分かってきた。日常会話のほとんど聞き取れるようになったのは、大体 3 ヶ月くらいかな。」


:「聞き取れるって事は、意味も分かるんだよね。」

B
:「うん。でも、意味は、日本語で理解すると言うよりは、何か不思議なんだけど、雰囲気で理解するんだよね。例えば、Do you like it?って聞かれたら、雰囲気で感じ取って、Yes か No を言うことが出来るようになっていく感じだね。
Yes の時は、顔もほころんだり、No の時は、自然にちょっと顔をゆがませるようになった。それが英語を英語で理解し出した時かもしれない。」


:「不思議な現象だね。それじゃあ、いつから英語を話せるようになったの?」

B
:「そういったジェスチャーは全て、同級生や先生から見よう見まねで最初はやっていたけど、意識せずに出来るようになっていった。それと、話せるようになったのは、大体 3 ヶ月目くらいから。日常生活の言葉が全て聞き取れるようになったら、今度は、試しに、クラスの皆が言っているような事を真似して言ってみた。この時は緊張したよ。前までは、Yes とか No としか言えなかったけど、“How are you?”とか、“What ju do yesterday?”とか、仲の良い子に言ってみた。そのうち、質問の答えとかたくさん聞くうちに、自分なりの答えも出せるようになっていったよ。ju と言うのは、書き言葉を習いながら発見したけど、did you の短縮した形なんだよね。」


:「へぇ。面白いな。参考書とかで学んでいた俺とは全く違うわ。」
B
:「日本語を使えるようになったプロセスからも言えると思うんだけど、英語も、最初は Listening から始まり、Speaking が出来るようになり、その後、Reading が出来るようになって、Writing と出来るようになるんだよ。」


:「確かに、Aが言っている事は実際そうかもしれない。日本の教育では、オーラルコミュニケーションと言って、話す授業をしましょうとか言っていたけど、それも最初だけだった。先生自体が話せないから、結局は文法や構文を覚える作業に入って、長文読解をしたり、日記を英語で書きなさいとか言われていたよ。」

B
:「もし、おまえも英語が話したいと思っているんだったら、まずは英語を聴くところから始めないとな。アドバイスしてあげるよ。」


:「ありがとう。お願いします」

こうして、私は帰国子女にアドバイスをもらいながら、全く違ったアプローチからの英語学習を始めました。それは、勿論、聴くこと重視でしたが、話すことも重視した学習法でした。

しかし、この時、私はまだ確証が持てなかったんです。彼だけが語学に秀でているだけかもしれないと思ったのです。そこで、英語を話せる他の帰国子女にも聞きに行こうと思いました。まずは、彼のツテを使って、彼の友達の帰国子女に聞きに行きました。イタリアのアメリカンスクールに通っていた友人、アメリカのニュージャージーに行っていた友人やワシントンに行っていた友人、シンガポールに行っていた友人、タイに行っていた友人、どんどん聞いていきました。その他、アラブ首長国連邦やインドネシア、オーストラリア、カナダ・・・本当にたくさん聞きました。

すると、不思議なことが起きたのです。

私が聞いた帰国子女たちは、みんな口ぐちに、友人Bが言ったことと同じような事を言ったのです。

その内容は、話すまでに大体3ヶ月かかり、日常生活で大体、先生や友達が言うことは一緒だから、何となく分かるようになって、それから言っている事をそのまま真似して言うことによって、通じるようになった、と。

私は、こうした学習の仕方は英語だけの現象なのかなぁって思って、試しにフランス語を話せるフランスの帰国子女にも同じ事を聞いてみました。

すると、フランス語でも同じ事を言っていました。だいたい聴き取りになれるまでに、3ヶ月かかったと。その方法もまた、英語を習得してきた帰国子女と同じ。友達や学校で言っている事は、実は、毎日ほとんど同じだから、次第に理解できるようになった。そして、3ヶ月をすぎると、友人や学校の先生が言っている事を言葉、音のトーン、イントネーションなどを真似して言うと通じるようになった。

更に、スペインに行っていた友人にも聞くと、同じように答えるわけです。
スペイン語でも同じ。大体3ヶ月かかり、友人や学校の先生が言っている事をコピーして言うと通じるようになった。

彼らは、2002年、日本のワールドカップの際、通訳として活躍していました。
重役の方の通訳です。 私はこの結果に飽き足らず、私の知りうる限りの帰国子女に片っ端から語学の秘訣を聞いていったのです。時には、帰国子女だけが集まるパーティに強制的に参加して、出会った人にインタビューするような形で聞いていきました。
すると、やはりほとんどの人がある一定期間、大体3ヶ月掛かっているが、それで聞き取りが出来始め、話せるようになって、学校の授業やクラスメートとの会話にもついていけるようになっていったようです。彼らに共通しているのは、英会話学校に通っていないし、参考書も特別使っていないことでした。

帰国子女が教えてくれた方法で、私が英語を自由に話せるようになり始めてから、私は、ドイツ移民の女の子Malinda(5歳)のベビーシッターをすることになりました。そして、彼女が英語を身につけていく過程を見て、この時、帰国子女が身につけてきた方法が、英語力を確実に伸ばす方法だと、確信にいたる事になったのです。

「聞く」⇒「話す」⇒「読む」⇒「書く」、もう既に多くの人がご存知かもしれませんが、これが英語学習(言語学習)の王道です。(この段階で、知るでは満足しないように、十分注意してくださいね。)

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